（令和４年度補正予算「有志国間の信頼できるサプライチェーンへの参画支援事業」） 「タイの自動車サプライチェーン強化に向けた市場動向等に係る調査」に係る企画提案の公募について

タイ・インドネシア・ベトナム等のASEAN各国には、製造業などを中心に日系企業が多く進出しており、今後も日本の企業にとって製造拠点及び市場として有望な投資先であることが見込まれている。特にタイは約６０年にわたり日系自動車メーカーが自動車サプライチェーンを築き、両国の経済成長を支えてきた重要な製造拠点である。

一方で、近年、タイをはじめASEAN各国では、電気自動車（以下「EV」という。）の普及のための購入補助や投資誘致政策が大々的に展開され始め、海外の新興自動車メーカーがこれらの政策を活用しながら各国での販売拡大及び進出を活発化させている。これにより、自動車の市場動向に急激な変化が生じており、従来の内燃機関搭載車を前提としたサプライチェーンにも変化が生じ始めている。

この状況を踏まえ、2023年12月に日本で開催された日本ASEAN友好協力50周年特別首脳会議において、日本政府は日ASEAN次世代自動車産業共創イニシアティブを立ち上げ、この下で次世代自動車産業等における産業競争力の強化に向けて日ASEAN協力を進めることが各国間で合意された。日系自動車サプライチェーンの強化や各国における次世代自動車産業の推進を図るための具体策に関する議論を今後進めていく。

具体策の検討の前提として、特にASEANの中でもEVへの移行が急速に進むタイの自動車産業を巡る実態について適時把握することが求められるため、タイにおける自動車市場の動向やサプライチェーンの変化、タイ政府による自動車関連政策等に関する調査・分析を行う。

AMEICC事務局を委任された一般財団法人海外産業人材育成協会（AOTS）から委託を受けて、本事業の受託者は、以下の「タイの自動車産業を巡る実態に関する基礎・定点調査」の業務を実施する。具体的な実施内容、実施方法については、提案によるものとし、AMEICC事務局及び経済産業省通商政策局アジア大洋州課とよく相談をした上で実施すること。

「タイの自動車産業を巡る実態に関する基礎・定点調査」

以下①～⑭の項目について、文献調査と政府・企業関係者等へのヒアリングを通じ、2024年3月中に網羅的な調査を行うこと。また、2024年4月以降、少なくとも2ヶ月に１回、各項目について最新の状況を確認し、特徴的な変化が見られた場合には、その要因分析を行うこと。

①    タイ国内で販売されるEVの販売サプライチェーン（EVメーカー、当地でのディストリビューター等）（※以下、「EV」はタイ国内で販売される電気自動車を指す。）

②    EVの販売状況（メーカー別、車種別、パワートレーン別　※価格含む。）

③    EV購入者の傾向

④    EVの保証期間やアフターサービスの内容

⑤    EVの事故や故障状況

⑥    EVメーカーの投資実績及び投資計画

⑦    EVメーカーの広報戦略及び分析

⑧    ディーラーの動向

⑨    EVチャージャーの普及状況（台数、設置場所、価格、サプライヤー等）

⑩    リセール市場の動向（リセールのためのプラットフォーム、車種、価格等）

⑪    既存自動車に関するタイ国内の自動車部品サプライチェーン構造分析

⑫    自動車部品サプライヤーの電動化対応における経営課題や人材育成のニーズ調査

⑬    タイ政府の自動車に関する物品税体系（ピックアップトラック、エコカー、HEVへの優遇税率を含む）

⑭    タイ政府のEVインセンティブの概要

本企画競争へ参加を希望する場合は、2024年1月26日（金）午後3時【必着】までに公募申請書をE-mail添付で送付して参加意思を表明すること。

２)    質疑

(１)    質疑受付期限：　2024年1月26日（金）午後3時【必着】
(２)    質疑受付方法：　E-mailで受け付ける
(３)    質疑回答：　受け付けた全ての質問については、2024年1月31日（水）午後4時までに、
　　　　　　　　　公募への参加の意思表明をされた全ての方にE-mailにて開示する。

６．応募書類提出先及び問い合わせ先