（令和３年度補正予算「アジアグリーン成長プロジェクト推進事業」）「発電分野における日本の原子力技術等のASEAN展開に向けた協力促進事業」に係る企画提案の公募について

昨今の世界的な脱炭素化の流れを受けて、ASEAN主要国は、国際社会からの資金・技術面での援助を条件としつつも、カーボンニュートラル（CN）を目指すことを相次いで表明している。また、多くのASEAN加盟国においては、経済成長に伴い電力需要が年々増加してきており、この旺盛な電力需要を満たしつつ、エネルギートランジションを進めて安定した電力供給を実現することが電源開発において必要とされている。

複数ある脱炭素化技術の中で、原子力発電は、既に確立された脱炭素技術として、また安定した電源として注目されており、ASEAN加盟国においても、以前から原子力発電の導入検討が行われてきたが、未だに実現には至っていない。一方、安全性や経済性を向上させた次世代革新炉の開発が近年加速しており、その革新炉技術の一つとして挙げられている小型軽水炉や革新軽水炉（以下、「SMR等」）は、2030年代前後から商業運転開始が見込まれている実現に近い技術であり、ASEAN諸国においても注目を集めている。

これら世界的な脱炭素化の動きを背景として、日本の経済産業省と米国エネルギー省は、2023年1月9日の共同声明において、小型モジュール炉を含む次世代革新炉の開発・建設などの原子力協力の機会を、第三国において開拓する意向を表明した。日米両国が、これまでに培った原子力技術を通じた貢献を、ASEAN加盟国に対して共同で果たすことで、サプライチェーンの維持・強化及び人材育成の機会が創出されることが期待されている。

以上の状況の下、本事業ではASEAN加盟国を対象に、エネルギー情勢、原子力政策等から将来的なSMR等の導入の可能性を調査し、調査結果に基づき導入のポテンシャリティを国別に評価し、評価結果によりグルーピングしたASEAN諸国におけるSMR等の原子力導入ロードマップを取りまとめる。また、同ロードマップをもとに、導入の可能性が高い国へのSMR等導入案及びプロジェクト実施計画書ドラフトを作成する。

AOTSから委託を受けて、本事業の受託者は、（１）～（３）の業務を実施する。具体的な実施方法については、提案によるものとし、AMEICC事務局及び経済産業省資源エネルギー庁電力・ガス事業部原子力政策課国際協力推進室とよく相談をした上で実施すること。

（１）    ASEAN諸国に向けたSMR等導入計画策定

　　[1]    ASEAN諸国におけるSMR等の導入可能性評価
　　[2]    原子力導入ロードマップの策定及び有望国の選定

（２）    ASEAN諸国SMR等導入案及び実施計画書ドラフト作成

　　[1]    ASEAN諸国SMR等導入案の作成
　　[2]    プロジェクト実施計画書ドラフトの作成

（３）    次ステップへの展開推進

１)    参加意思表明

本企画競争へ参加を希望する場合は、7月27日（木）午後3時【必着】までに公募申請書をE-mail添付で送付して参加意思を表明すること。

２)    質疑

　(１)    質疑受付期限：　2023年7月27日（木）午後3時【必着】
　(２)    質疑受付方法：　E-mailで受け付ける
　(３)    質疑回答：　受け付けた全ての質問については、2023年7月31日（月）午後4時までに、
　　　　　　　　　   公募への参加の意思表明をされた全ての方にE-mailにて開示する。

６．応募書類提出先及び問い合わせ先