経営者インタビュー

Shaman Wheels Pvt.はムンバイ（インド）にあるShamanグループ傘下企業として2000年に設立されました。20年以上に渡り、Mercedes-Benz、Honda、Volkswagen、British Triumph Motorcyclesなど有名海外メーカーの代理店を営んでおり、ムンバイには4店舗のMercedes-Benz販売店を設け、常時20～25台の高級中古車を在庫として保有しております。当グループは、中古車市場において日々その存在感を増しています。さらに、傘下のShaman Mobilityを通じてモビリティおよびフレキシブルなレンタカーによるソリューションを提供しています。社員総勢1,300人が“生涯顧客（一生の付き合いとなる顧客）”を作ることを心掛け日々業務を行っています。

 

わが社は、顧客最優先を経営方針としています。販売部門を統括するAmar Shethは、強靭でやる気に満ちた社員と風通しの良い職場環境によって顧客志向が実現出来ており、それは経営陣によって正しく導かれることで更に定着すると確信しています。

我々の人材育成方針は、非常にシンプルかつ明確です。KPI (Key Performance Indicator=重要業績評価指標)と設定目標をもとに個人のパフォーマンスを評価した上で、研修と能力開発を行うことに注力しています。社内でインドの主要な祭事を共に祝う際には、社員の表彰を行います。また、医療保険、産休、父親産休などの制度を完備しています。当社の社員は会社に対する忠誠心が強く、中間管理職を含めたほとんどが10年以上在職しています。
 

当社の経営陣は、問題が起きた際に、誰にとっても相談しやすい存在です。経営陣は、毎四半期に現場労働者とミーティングを行い、成績優秀者を称えます。これにより、従業員の士気が大いに高まり最高のパフォーマンスが引き出されるのです。

インド国内の自動車市場における乗用車およびSUV車のセグメントは年率10％の成長を遂げています。現在の市況は新型コロナウイルスと3か月（3月～5月）に及んだロックダウン（都市閉鎖）の影響で厳しいものの、自動車市場は9月から10月の2か月間に持ち直し、前年比で14％の成長がみられました。今四半期（10月～12月）は、インド全土でフェスティバルシーズンを迎えるため、自動車セクターにとってはさらなる伸びが期待されています。2021年以降、年率7.5～8.0%のGDP成長見込みに合わせ、インドの自動車産業は二桁成長を遂げるであろうと確信しています。

 

過去40年間にMaruti-Suzuki、Hyundai、Tata Motorsなど大手グローバル企業のOEM（相手先ブランド名製造）業者が当地にこぞって拠点を設けたので、インドの乗用車・SUV車市場の競争は非常に激しいものになりました。インド国内の量販セグメントにおけるMaruti-Suzukiの市場占有率は50%近くに達し、Hyundaiが約17%で続きます。高級車およびSUV車セグメントではMercedes Benzが約47%を占めています。

 

今日の競争環境下で事業と利益水準を維持するために、当社は事業統合を進めつつ、インフラ、間接業務、利息などの主要なコストを削減し、アフターセールスサービスや中古車販売業などのビジネスチャンスの機会に投資しています。

私は、1996年に当時の勤務先であるMaruti-Suzuki Ltd.による支援のもとEPCM研修に参加しました。AOTSで過ごした2週間は、研修での学びのほか、異なる文化圏から来た人々との出会い、さらに日本の生活習慣の理解を得るなど、素晴らしい時間でした。当時の思い出は、今でもまだ心に鮮明に残っています。