林 隆一 専門家
ベトナム(ホーチミン)
派遣期間:2024年9月~2025年9月
指導内容:光触媒技術および光触媒コーティング施工技術指導
「赴任国でのお気に入り」
ホーチミン市の繁華街の中でも、私のお気に入りの場所はファンビッチャン通りです。この街は、地元文化と国際文化が融合したユニークな魅力を持つエリアであり、訪れるたびに新たな発見と感動を与えてくれます。しかし、ファンビッチャンを語る前に、他の繁華街の特徴にも触れておきたいと思います。
まず、1区のレタントン通りは「日本人街」として知られています。ここでは日本料理店や居酒屋が立ち並び、日本文化を感じることができます。仕事帰りの日本人駐在員や観光客が集うこの通りは、都会的で洗練された雰囲気が魅力です。一方、ブイビエン通りは「バックパッカー街」として有名で、世界中からの観光客が集まるエネルギッシュなスポットです。夜には多くのバーやクラブが賑わい、安価な宿泊施設やストリートフードが揃っているため、旅行者にとって理想的な場所です。
さらに、タウディエン地区はホーチミン市の2区に位置し、高級住宅街として知られています。ここには西洋風のカフェやレストラン、インターナショナルスクールがあり、外国人駐在員や富裕層が多く住んでいます。緑豊かな環境の中でリラックスできるこのエリアは、特に家族連れや長期滞在者に人気があります。
これらのエリアと比べても、ファンビッチャン通りには独自の魅力があります。この場所が私にとって特別なのは、地元の伝統と新しい文化が絶妙に融合している点です。個性的なカフェやショップ、小規模なアートスペースが通り沿いに並び、訪れるたびに新しいインスピレーションを得ることができます。手頃な家賃が新進気鋭のクリエイターや起業家を惹きつけ、多国籍な人々が交わることで、ファンビッチャンは独特の国際色と多様性を持つエリアとして発展しています。
また、ファンビッチャンはホーチミン市の中でも特に温かみを感じる場所です。カフェで香り豊かなコーヒーを楽しみながら通りを眺めると、地元の人々や観光客が交わりながら自然と一つのコミュニティを形成している様子が見えてきます。伝統的な市場やストリートフードの屋台も、ファンビッチャンの多面的な魅力を引き立てています。



ファンビッチャン通りの風景
「最近受入企業(指導先企業)で起こった出来事」

パートナーシップ
協定調印セレモニー
私は日本初の技術である光触媒の専門家としてベトナムの指導先企業に派遣されております。ベトナムではそもそも光触媒という言葉を初めて聞く人が殆どであり、その高い効果(防カビ・消臭・防汚・抗菌・抗ウィルス)を教えることから指導が始まり、指導先企業も基本的な知識を理解するところから苦労をしております。こうして指導する中、ベトナムの医療と教育に関わるNGO団体と指導先企業との間で光触媒に関わるパートナーシップ協定が締結されました。多くの関係者、特に医療関係者がご来席いただく中、協定の締結は、調印セレモニーとして盛況に行われました。ベトナムで唯一WHOに認められているNGO団体と、光媒体に関わるパートナーシップを結べたことは当社にとって大変意義深い出来事であった思います。
私は、光触媒の専門家として立ち会うこともでき、またホーチミン市にある国営テレビ局、Ho Chi Minh City Television (HTV) の取材もありニュースとして放映され個人的には記念になりました。
この機会が今後、受入企業(指導先企業)とスタッフの方々の誇りや励みになればと願っております。
当寄稿は2025年3月19日発行の「AOTSメールマガジン No.189」で配信されました。