専門家の声 ベトナム

品川 正幸 専門家
ベトナム
派遣期間:2019年6月~2020年3月
指導内容:フォークリフトの日本式定期点検、パーツ交換技術に関する指導

指導に関し困った点と解決方法

"なんでやねん!" 私はベトナムに来てから何度この言葉を言ったか数え切れません。それぐらい日々色々な出来事が起こっていました。そこには文化の違い、言葉の違い、考え方の違いと様々な原因があります。

私達日本人は物事を誰かに説明するのに1から10まで説明はしないと思います。それはある程度内容を伝えれば相手が考え理解するからです。しかしベトナムでは1から10あれば全て説明しなければ伝わりません。それでも足りない時もあります。

例えば「ちょっとトイレに行くので、私のカバンを見ててください」とベトナム人に伝えると、カバンを「見るだけ」で、もし誰かがカバンを持って行ったとしても見てるだけでしょう。「カバンを見てて」と頼んだのですから当然の結果ですね。この場合は「私がトイレに行ってる間に誰かがカバンを持っていったら困るので、盗られないように注意して守って下さい」、こんな言葉がここベトナムでは適切な言い方だと思います。 

とはいえ、私はベトナムの方をバカにしてるわけではありません。国それぞれ文化、考え方が違い、経験していることもまた違い、こういったことが身についてないのも当然だと思います。むしろ外国人である私がベトナムに来ているのですから、そういったことを理解せず、自分の考えを一方的に押し付けることは結果として遠回りになるということがわかりました。これを踏まえ、日々の指導に柔軟性を持たせ行うようにし、今では上手くいってます。

それでもやっぱり時々は"なんでやねん"。

指導の様子

指導先での集合写真

赴任国でのお気に入り

ベトナム人はとても親切でいつも私を気にかけてくれます。仕事が終わってから食事に誘ってくれたり、休みの日はどこかに行きましょうと言ってくれたり、そのため色々な場所に行くことができました。その中でも、私は釣りが好きで仕事帰り、休みの日によくみんなで釣りに出かけています。

ベトナムでは広い土地を使い、大きな池を併設しているレストランがあります。簡易的なレストランではなく、本格的なベトナム料理を食べることができ、何より解放感があり、ビールを飲みながら釣りを楽しむことができます。釣れても釣れなくてもとても楽しいのですが、食事に夢中になっていると時々大きい魚が掛かり、釣り竿が池に飛んでいくこともあります。

私がよく行く池には色々な魚がすんでいて、日本では見たことのないコイのような魚、日本の熱帯魚屋さんでも販売しているコロソマという魚、テラピア、金魚をそのまま巨大にしたような魚、これらを今まで釣ったことがあり、中でもコロソマは体長60cm、5kgを超え、とても引きが強く、釣れた時には大変満足しています。釣った魚は有料で持って帰ってもいいですし、その場で料理をしてもらってもよく、コロソマの素揚げは臭みもなく、とてもおいしいです。

コロソマを釣った時

以前ここのオーナーと話したことがあり、私達がまだ見ていない魚が数多くいるようで、特に太ももサイズのナマズもいるとのことで釣り方も教えていただいたので、日本へ帰るまでにそれを釣ることを目標にしています。

こうして私はベトナムを楽しんでおり、せっかくの機会なので、これからも色々な所へ行き、お気に入りの場所を探そうと思っています。

 

当寄稿は2019年10月16日発行の「AOTSメールマガジン No.104」で配信されました。